カメラ用SDカードの選び方、速度と容量の目安を副業フォトグラファーが解説
SDカードで撮影が止まる恐怖
撮影案件の最中、シャッターを切った瞬間に「BUSY」表示。
連写が止まる。書き込みが追いつかない。
その数秒で、決定的瞬間を逃す。
これは、僕が実際に経験した失敗。安いSDカードを使っていた頃の話。
今日は、副業フォトグラファーとして学んだSDカード選びのポイントを解説する。
SDカードの規格を理解する
速度規格の種類
SDカードには複数の速度規格がある。混乱しやすいので整理する。
| 規格 | 最低書込速度 | 用途 |
|---|---|---|
| Class 10 | 10MB/s | フルHD動画 |
| UHS-I U3 | 30MB/s | 4K動画、連写 |
| UHS-II U3 | 30MB/s | 高速連写、RAW |
| V30 | 30MB/s | 4K動画 |
| V60 | 60MB/s | 8K動画、高画素RAW |
| V90 | 90MB/s | プロ用途 |
重要なのは「最低保証速度」。
カタログの「最大読み込み300MB/s」は参考程度。実際の撮影で重要なのは、安定して出る書き込み速度。
UHS-I vs UHS-II
物理的な違いがある。
- UHS-I: 端子が1列
- UHS-II: 端子が2列(追加の端子列がある)
UHS-IIの方が高速だが、カメラ側が対応していないと意味がない。
α7R VはUHS-II対応。対応カメラなら、UHS-IIを選ぶべき。
CFexpress Type A
α7R Vには、SDカードとは別にCFexpress Type Aスロットがある。
| 規格 | 最大速度 | 価格目安(128GB) |
|---|---|---|
| UHS-II SD | 300MB/s | 約8,000円 |
| CFexpress Type A | 800MB/s | 約25,000円 |
CFexpressは約3倍速い。でも、約3倍高い。
僕の使い分け
メインスロット:CFexpress Type A
仕事ではCFexpressをメインに使う。
理由は明確。
- バッファ詰まりが起きない: 6100万画素RAWの連写でも止まらない
- 書き込み待ちがない: 次のカットにすぐ移れる
- 信頼性が高い: エラーが起きにくい
サブスロット:UHS-II SD
同時記録のバックアップ用にUHS-II SDを入れる。
メインが壊れても、サブにデータが残る。仕事では「保険」が必要。
私用:UHS-II SDのみ
プライベートの撮影では、UHS-II SDで十分。
連写する場面が少ないし、RAWを大量に撮らない。コストを抑える。
容量の選び方
6100万画素RAWの現実
α7R Vの非圧縮RAWは、1枚約120MB。
| 容量 | 撮影可能枚数(非圧縮RAW) |
|---|---|
| 64GB | 約500枚 |
| 128GB | 約1,000枚 |
| 256GB | 約2,000枚 |
| 512GB | 約4,000枚 |
1日の撮影案件で、500-1,000枚は撮る。
64GBでは足りない。最低128GB、余裕を持って256GBを推奨。
圧縮RAWという選択肢
α7R Vには圧縮RAW(ロスレス)がある。約60MB/枚。
非圧縮の半分のサイズで、画質劣化はほぼない。僕は圧縮RAWを常用している。
圧縮RAWなら、128GBで約2,000枚撮れる。
動画撮影の場合
4K 30pで約1時間撮ると、約50-60GB。
動画メインなら、256GB以上が必要。
速度の目安:何を撮るかで決まる
静止画メイン
| 撮影スタイル | 推奨速度 |
|---|---|
| 風景、物撮り | UHS-I U3(30MB/s) |
| ポートレート | UHS-II(100MB/s以上) |
| スポーツ、連写 | UHS-II(150MB/s以上)またはCFexpress |
連写しないなら、UHS-Iでも問題ない。
動画メイン
| 撮影内容 | 推奨速度 |
|---|---|
| フルHD | Class 10(10MB/s) |
| 4K 30p | V30(30MB/s) |
| 4K 60p | V60(60MB/s) |
| 8K | V90(90MB/s)またはCFexpress |
4K撮影なら、V60以上を選んでおけば安心。
失敗しないカード選びのポイント
1. カメラの対応規格を確認
UHS-II対応カメラにUHS-Iを入れても動くが、速度は出ない。
逆に、UHS-I専用カメラにUHS-IIを入れても、UHS-Iの速度しか出ない。
カメラのスペックを確認してから買う。
2. 信頼できるブランドを選ぶ
僕が使っているブランド。
- SanDisk: 業界標準。Extremeシリーズが定番
- Sony: α7シリーズとの相性が良い(当然)
- ProGrade: プロ向け。信頼性重視
安い無名ブランドは避ける。データ消失のリスクが高い。
3. 複数枚持つ
1枚だけに全データを入れない。
僕は128GBを4枚持ち歩いている。1枚が壊れても、被害を最小限に抑えられる。
「卵を一つのカゴに盛るな」の原則。
4. 定期的に買い替える
SDカードには寿命がある。書き込み回数に上限がある。
僕は2年を目安に買い替えている。仕事で使うなら、ケチらない。
おすすめの構成
仕事用(α7R Vの場合)
- メイン: CFexpress Type A 160GB × 2枚
- サブ: UHS-II SD 128GB × 2枚
- 予備: UHS-II SD 128GB × 2枚
合計6枚体制。これで1日の撮影は余裕。
趣味用
- メイン: UHS-II SD 128GB × 2枚
- 予備: UHS-II SD 64GB × 1枚
3枚あれば、旅行でも困らない。
CFexpress vs SD:どっちを選ぶか
CFexpressを選ぶべき人
- 高画素機で連写する人
- バッファ詰まりがストレスな人
- 動画を8Kや4K120pで撮る人
- 仕事で失敗できない人
SDカードで十分な人
- 連写しない人
- 圧縮RAWやJPEGで撮る人
- 4K30p以下の動画がメインの人
- コストを抑えたい人
僕の結論:仕事ではCFexpress、私用ではSD。
まとめ:SDカード選びのチェックリスト
- カメラの対応規格を確認する
- 撮影スタイルに合った速度を選ぶ
- 1日の撮影枚数から容量を決める
- 信頼できるブランドを選ぶ
- 複数枚持ち歩く
- 定期的に買い替える
SDカードは「消耗品」であり「保険」。
安いカードでデータを失うリスクと、高いカードを買うコスト。どちらが痛いか。
仕事で撮影するなら、答えは明白。
カードにはケチらない。それが、副業フォトグラファーとしての僕の鉄則です。
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