GR IIIを1年使って分かった本当の良さと不満点|毎日持ち歩けるAPS-Cカメラ

GR IIIを1年使って分かった本当の良さと不満点|毎日持ち歩けるAPS-Cカメラ

GR IIIという選択肢に辿り着くまで

「今日、カメラ持っていく?」

この問いに対する私の答えは、1年前から変わった。GR IIIを買う前は「うーん、荷物増えるしな…」だったのが、今は「GR IIIあるし、いっか」になった。

私のメイン機はFUJIFILM X-E4。フィルムシミュレーションが最高で、XF35mm F1.4の写りには何度もときめいてきた。でも、X-E4にレンズをつけると、それなりに重くなる。ちょっとした外出に持っていくには気合がいる。

そんなとき、ポケットに入るAPS-Cカメラという存在を知った。それがGR III。

実際に1年使って分かった良いところ

とにかく軽い。約257gという正義

GR IIIの重量は約257g(バッテリー・SDカード込み)。X-E4のボディだけで約364gあることを考えると、この軽さは革命的だ。

私はいつも小さめのサコッシュを愛用しているけど、GR IIIならそこにすっぽり収まる。「今日はカメラいいかな」という日がなくなった。これが一番大きな変化。

起動が爆速。シャッターチャンスを逃さない

電源オンから約0.8秒で撮影可能。これ、数字で見るとピンとこないけど、実際に使うと感動する。

カフェでふと窓の光がきれいだなと思った瞬間、GR IIIを取り出してシャッターを切る。その間、約2秒。X-E4だとレンズキャップを外して、電源入れて…とやっている間に光が変わってしまう。

JPEGの色がエモい。ポジフィルム調が特に好き

私はRAWで撮らない派だ。「RAWは可能性を残しすぎて、撮った瞬間の感情を忘れる」と思っているから。

GR IIIのイメージコントロールには「ポジフィルム調」「ブリーチバイパス」「クロスプロセス」など、エモい設定がプリセットされている。特にポジフィルム調は、コントラストが強めでちょっとノスタルジックな雰囲気が出る。これがめちゃくちゃ好み。

GR IIIで撮影した台北の路地スナップ
Ricoh GR で撮影。28mmの画角で切り取る日常 Photo by Sun Taro / CC BY-SA 2.0

28mm固定という潔さ

画角は28mm固定。ズームできない。でも、これが逆に良い。

ズームがあると「もうちょっと寄ろうかな」「引こうかな」と迷ってしまう。28mm固定だと、自分の足で距離を調整するしかない。この割り切りが、写真を撮る集中力を高めてくれる。

1年使って、28mmの画角が体に染み付いた。ファインダーを覗かなくても、この距離ならこれくらい写るなというのが分かるようになった。

正直に言う、GR IIIの不満点

バッテリーが弱い。予備は必須

これは1年使って一番困ったところ。公称約200枚だけど、体感ではもっと少ない。寒い日は100枚くらいでピンチになることもある。

私は予備バッテリーを2個持ち歩いている。GR IIIユーザーあるあるだと思う。

AFが迷うことがある

最新のミラーレスと比べると、AFはお世辞にも速いとは言えない。特に暗所や低コントラストの被写体は迷う。

私はスナップシューターモードを活用して、ある程度ピント位置を固定することで対処している。あとは割り切ってマニュアルフォーカスを使うことも。

センサーにゴミが付きやすい

レンズ一体型なのにセンサーにゴミが付く。どこから入ってくるのか謎だけど、半年に1回くらいブロアーでは取れないゴミが付着する。

メーカーに清掃を出すと数千円かかる。これは地味にストレス。

X-E4との使い分け

結論から言うと、GR IIIはX-E4の代わりにはならない。でも、補完関係にはなる。

シーン選ぶカメラ
散歩・買い物GR III
ポートレートX-E4 + XF35mm F1.4
旅行(荷物少なめ)GR III
旅行(ガチ撮影)X-E4 + レンズ複数
カフェ巡りGR III
夜スナップX-E4(高感度強い)

「今日は軽く行きたい」ならGR III。「作品を撮りたい」ならX-E4。この使い分けが私の中で定着した。

GR IIIをおすすめしたい人、しない人

おすすめしたい人

  • 毎日カメラを持ち歩きたい人: 軽さは正義。持っていないカメラでは写真は撮れない
  • スナップ好きな人: 28mm固定の潔さがスナップと相性抜群
  • JPEGで完結したい人: イメージコントロールの色が良い。現像いらず
  • サブカメラを探している人: メイン機の補完として最高

おすすめしない人

  • 動体を撮りたい人: AFが追いつかない
  • 望遠が必要な人: 28mm固定なので物理的に無理
  • バッテリー切れが不安な人: 予備必須。それが嫌なら厳しい
  • これ1台で全部済ませたい人: できなくはないけど、得意不得意がはっきりしているカメラ

まとめ:「撮りたい」を続けるためのカメラ

GR IIIを1年使って、一番変わったのは「撮る頻度」だった。

重いカメラは、どうしても持ち出す心理的ハードルがある。GR IIIはそのハードルを限りなく下げてくれる。ポケットに入るAPS-Cカメラ。これがどれだけ革命的か、使ってみて初めて分かった。

欠点もある。バッテリーは弱いし、AFは最新機種に負ける。でも、「撮りたい気持ちが続く方が、いい写真になる」という私の持論に、GR IIIは完璧にフィットしている。

もし「カメラを持ち出すのが億劫」と感じているなら、GR IIIは試してみる価値がある。写真を撮る頻度が上がれば、自然とスキルも上がる。そういう好循環を生み出してくれるカメラだと思う。

APS-Cセンサー搭載、約257gの軽量ボディ。28mm F2.8レンズ固定のコンパクトカメラ。

¥230,999 (記事作成時の価格です)

rakuten.co.jp

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羽生 美羽

論理でエモを設計する女子エンジニア。なぜこのレンズでこの色が出るのか、光学的に理解したい。

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